今回は、TASCAM DR-05XとZOOM H4n Proの内蔵マイクを比較してみました。
近所の都市公園へ。よさそうな場所を探して、設営開始。コンデジSONY HX99で撮影しながら、DR-05XとH4n Proをステレオバーで配置。この公園は周囲に車道があり、また近くで工事があったせいか、騒音に満ちあふれていました。そんな中から、30秒ほどを切り出して並べてみました。
設定は、ローカットやリミッターなどは入れずに、デフォルトのまま。また編集も、音量合わせ以外は何もしていません。いずれも純正のジャマーを被せてあります。
DR-05Xの内蔵マイクは、無指向性マイクのABステレオとなっており、少し珍しい仕様です(姉妹機のDR-07XはXYステレオ)。少し角度をつけて左右にひろがっているので、多少の指向性があるのかもしれません。TASCAMらしいナチュラルな音で、高域を強調するようなこともなく、個人的には好きな音質です。低域の「ゴー」という暗騒音が目立ちますが、これは無指向性マイクの特徴です。編集段階でハイパスをかけるなり、調整すればよいでしょう。
H4nは定位がしっかりとしており、ハシブトガラスもマイクの軸内にあったせいか、クリアに録れています。途中、少し争うような鳴き声もしっかりと入っています。ZOOM製品は、高域がやや強調される傾向にあるのですが、今回のようにジャマーを被せているとちょうどよい音質になる気がします(SONYも?)。
最後におまけで、HX99の内蔵マイク。こちらも健闘しており、DR-05Xとキャラクターが似てますね。「風音低減」はオフにしていますが、それでも低域がカットされています。これはデジカメユーザーのために、音声を編集しなくても適切に聞こえるよう調整してあるのでしょう。風防がないので、ときおり吹かれていましたが、仕方ありません。
DR-05Xのメリットは音質以外にもたくさんあって、タイマー録音ができること、軽量で起動が早いこと(64GBのMicroSDカードを載せていますがそれでも早い)、直感的に操作できること、比較的安価なこと、などがあります。とくにHX99などのコンパクトなカメラと気軽に併用するなら、これくらいの大きさ、重さはうれしいです。